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関数とは

原点対称

実はx軸対称移動y軸対称移動さえわかっていれば、この原点対称移動というのはすぐに理解することができます。なぜならば、原点対称移動というのは、$x$ 軸対称移動と$ y$ 軸対称移動のどちらも同時にしたグラフだからです。



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適当な関数y=f(x)

まずは$x$ 軸対称移動と$ y$ 軸対称移動でもやったように、どれとは特定できないような一般的な関数に関して原点対称のグラフを考えてみましょう。図63のように適当な関数$y=f(x)$ を考えます。

図 63:関数y=f(x)のグラフ
関数y=f(x)のグラフ
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そしてもう分かりますよね。このグラフをx軸に対称移動したら

図 64: 関数y=f(x)y=g(x)のグラフ
関数y=f(x)とy=g(x)のグラフ

となります。この$y=g(x)$ のグラフは$x$ 軸に対して対称移動のページでもやりましたからサクッと解いちゃいますよ!

$\displaystyle -y$ $\displaystyle =f(x)$ (63)

では、このグラフ$ -y=f(x)$ をさらにy軸に対称移動させるとどうなるでしょうか?

図 65: 関数y=g(x)y=h(x)のグラフ
関数y=g(x)とy=h(x)のグラフ

もちろん一瞬でわかりますね。図65のようになります。ではこの$y=h(x)$ はどのように表されるのでしょうか?$y=g(x)$ は式(63)より$ -y=f(x)$ と表されていますので

$\displaystyle -y=f(-x)$ (64)
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となります。$ y$ 軸に対称移動ですから$y=g(x)$$x$$ -x$ に変えただけです。もともと$y=g(x)$$ -y=f(x)$ と表されていたので、その$x$$ -x$ に変えると$ -y=f(-x)$ となりますね。ですから、求めるグラフを表す式は、式(64)を$ y=$ に変形して

$\displaystyle y=-f(-x)$ (65)

となります。別に敢えてy= …の形に変形しなくてもいいんですけど、気持ちの問題ですね…。もとの$y=f(x)$$ -y=f(-x)$ のグラフを図66に示してみます。

図 66: 関数y=f(x)y=h(x)のグラフ
y=f(x)とy=h(x)のグラフ

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y=x2-2x+1の関数で

では例のごとく

$\displaystyle y=f(x)=x^2 - 2x + 1$ (66)

に登場してもらいましょう。グラフは図67のようになります。

図 67: y=f(x)=x2-2x+1のグラフ
y=f(x)=x^2-2x+1のグラフ

ではこれを原点に対して対称移動してみましょう。さきほども申し上げましたように、原点対称とはx軸対称移動y軸対称移動を組み合わせたグラフです。ではその移動をまとめて図68に示します。

図 68: 原点対称y=h(x)のグラフ
原点対称y=h(x)のグラフ

$y=f(x)$原点に対して対称移動させると式式(64)で飛ぶと、補足欄からここに戻ってこれますよ。(64)から$ -y=f(-x)$ で表されるんでしたね。ですから、$y=f(x)$ $y=f(x)=x^2-2x+1$ のとき、この$y=f(x)$原点に対して対称移動したグラフ$y=h(x)$ を表す式は

$\displaystyle -y$ $\displaystyle =f(-x)$    
$\displaystyle y$ $\displaystyle =-f(-x)$    
$\displaystyle y$ $\displaystyle =-\{(-x)^2 - 2(-x) + 1\}$ (67)
$\displaystyle y$ $\displaystyle =-\{x^2 +2x + 1\}$    
$\displaystyle y$ $\displaystyle =-x^2 -2x - 1$ (68)

となります。ですがこれを求めるときは本当は図68のようなものは描かずに適当に関数$y=f(x)$ を図63のように決めて、そのグラフを原点に対して対称移動させ$y=f(x)$$ -y=f(-x)$ になることを確認し、そのあとで式(67)のように式上で変形させるのが最も速くそして確実な解法となります。ぜひマスターしてください。

原点対称と言われたらx軸対称とy軸対称のどちらも行ったもので元の関数がy=f(x)の場合原点対称移動したグラフを表す式は-y=f(-x)となる。

ということです。

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Copyright (C) F_Master All rights reserved. 更新 Monday, 21.05.2012 10:36 pm

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